カラス(烏)の特徴
カラス(烏)は、スズメ目カラス科の鳥のうち、大形でくちばしが大きく、全体に黒色のもののことで、日本ではハシブトガラスとハシボソガラスが全国に分布している。全長50~60cmで、光沢のある黒い羽が特徴である。繁殖期以外は群れを作って行動し、規模の大きなねぐらには1万羽近く集まる為、鳴き声による騒音をはじめとして多くの問題が発生している。
- 巣は森の中の樹木のような視線の届きにくい常緑樹を好む傾向がある。人工物(貯水タンクの下・ナイター施設の照明塔など)に巣を作ることもある。巣の材料は、通常小枝などだが、ハンガーなどで代用することもある。
- 繁殖期は、春から夏で、一夫多妻制である。営巣中は、縄張り意識が強く、気性が荒くなり、巣の近くを通る人間を威嚇したり、攻撃することがある。
- 市街地でのねぐらは公園、神社、お寺などが中心である。都会のジャングルに似た構造をうまく利用して棲み着いている。繁殖期以外の時期や、繁殖に関わらないカラスは、群れを作って緑地のねぐらに集まる。巣立ち後も、家族で群れを組んで生活する。集団でねぐらをとる。
- しばしば送電鉄塔に巣を作り、停電の原因になる。
- 人を攻撃するときは、背後から頭上すれすれを飛んで攻撃して来る。
- 食性は、雑食性(樹木の種子や肉類など、農作物・コガネムシなどの昆虫、動物の死骸など)である。
- 鳥類の中で、最も知能が発達している。ある程度の社会性を持っており、強力したり鳴き声による意思の疎通を行っている。
- 4色型色覚で色を識別でき、人間の固体を見分けて記憶したり、植物・家畜やペット類を含む哺乳類・鳥類などを区別して認識できる能力がある。
- ワシ(鷲)、タカ(鷹)やフクロウ(梟)などが捕食関係にあり、カラスの天敵である。